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2023年03月12日

センターピン

こんにちは。近藤です。

 

先日あるクライアントの顧客を接客する機会がありました。

当然私は住宅会社という訳ではないので、第三者的な立場として接客するということなのですが、これが実はとてもエンドユーザーに響き、結果的にそのクライアントのセールスステップに乗ることにつながったのです。

 

私が単独で接客したというより、そのクライアントのセールス担当と一緒に対応したという感じだったのですが、私としてはそのクライアントが顧客にセールスしている姿を客観的に見ることができる機会でもありました。

 

「センターピンが違う」

 

私がそのクライアントの接客を見て感じたことです。

セールス上センターピンが違うと提案がズレ、成約にならないことが増えます。

 

その時の顧客の状況をまとめると、

奥さんがずっと欲しいと思っていた

旦那さんは遠方の土地から婿に入った

旦那さんは奥さんの希望を叶えたい

奥さんは立地も建物も両方こだわりたい

奥さんは和室が欲しい

旦那さんはカッコよくて豪華な感じの外観にしたい

 

といったところですが、この情報だけだとまだセンターピンがはっきりとはしません。

 

セールスの際に、どうしても自社や自分をアピールし過ぎてしまいがちなのですが、顧客のセンターピンを見極めるためには顧客のニーズ・ウォンツを正確に把握する必要があります。

 

しかし大抵のセールスは上記の第一層の情報からセールスを展開してしまいます。

 

「家づくりをしようと思ったきっかけは何ですか?」

「家づくりでどうしても譲れないところは何ですか?」

この質問を旦那さん奥さん双方に投げかける、そうすると、上記のような回答は引き出せます。

 

そこにさらに、

 

「それはどうして必要(大事)なんですか?」

という質問を投げかけたり、

 

例えば、

「和室は洋間と比べて技術が要る分割高になります。そうだとしたらどう思われますか?」

と投げかけてみたりすると、その人が考えている本当の要望が見えてきます。

 

この要望が叶うかどうか、これがセンターピン。

 

今回の場合であれば、奥さんの

「和室が欲しい。子どもをそこで遊ばせたい。お客さんが来た時にそこで居てもらう」

という第一層の情報に対し、

「和室は洋間と比べて技術が要る分割高になります。そうだとしたらどう思われますか?」

と投げかけ、

「実は実家に仏壇がある。両親が亡くなった時にその仏壇を引き継ぐ人がいない。姉がいるが県外に嫁いでいるためそこに仏壇を運ぶ訳にいかない。そのスペースを後で作るより、新築の時に作っておきたい」

 

このセンターピンを無視してしまうと、成約になりません。

セールスの際、顧客ごとに違うこのセンターピンの把握を早期にできるように心がけて頂きたいです。