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2022年10月09日

empathy

こんにちは。近藤です。

 

こと集客やセールスの場面で時折使われる「共感」という言葉があります。皆様にとってはともすると聞き慣れた言葉かもしれません。

 

しかし、集客やセールスの場面におけるこの「共感」という言葉を正確に理解し、自分自身にきちんと落とし込んで体現されている方はもしかしたら少ないのではないでしょうか…

 

そこで今回は、この「共感」の本質について少し触れていきたいと思います。

 

人がモノを買わない理由や、諸々の行動を起こさない理由として、不要感・不急感・不可能感・不安感というものがあります。不要感は、いらないということ、不急感は、まだ時期ではないということ、不可能感は、自分には無理なのではないかということ、不安感は、本当に大丈夫かなぁ、騙されたくないなぁ、他も見てみたいなぁという感情です。

 

このような、お客様が行動を起こす前の不の感情を、除去しなければいけません。

 

除去の仕方は決して1パターンではありませんが、非常に効率的且つ効果的な除去の仕方がこの「共感」です。
人は「共感」で動きます。

 

では「共感」の本質とは何なのか…

 

それは、自分と似た境遇の人や会社があることを通じてある感情を感じ、ある結果に至ったストーリーを、見たり聞いたり読んだりして認知した時に起こる感情のことを言います。
実はその時その人の脳内には、アドレナリンという名のある種メロディーのようなものが流れています。

 

この時に人は不の感情である不要感・不急感・不可能感・不安感を越えて行動を起こしやすくなるのです。
集客やセールスでいうところの「共感」とは、お客様の頭の中にこのメロディーを流そうとすることを言います。
メロディーが流れると人は自分の中にある欲求を満たそうとします。

 

だから、モノそのものやコンテンツそのものには人は決して「共感」しないことがわかるかと思います。

 

だからこそ、お客様が気持ち良く、“欲しく”なってもらえるように、良い意味で仕掛けていかなければいけません。

 

ちなみに「共感」という言葉の意味を調べてみると、
他社との喜怒哀楽の感情を共有すること、もしくはその感情のこととあります。
英語ではempathyです。

 

やはりそこには感情があり、その感情を感じるのは紛れもなく人なのです。モノの背景にいる人との共鳴が重要なのであり、人の心を動かす発火点は“人”なのです。

 

例えば、美容外科クリニックの場合、
特長:二重術10分、永久保証、29,800円
メリット:自然な二重になる
ベネフィット:自分で二重を作らなくてよくなる。朝時間に余裕ができる。異性にモテる。自分に自信が持てるようになる。 etc…

 

広告の文例

 

二重術10分! 永久保証でたった29,800円!

 

よりも、

 

卒業しませんか? 不自然な二重から…

 

よりも、

 

毎朝自分で二重作るの大変じゃないですか?

 

の方がより心が揺さぶられ、先を読み進めたくなるはずです。そしてその後に自分と同じような境遇の人のストーリーが書いてあったりすると、不の感情が除去されて、「私もこんな風になりたい」と思うのです。

 

実はこの「共感」と似たようなニュアンスで非常に誤解されがちな言葉が、『同調』という言葉です。

 

言葉の意味を調べてみると、
調子が同じであること。同じ調子。他に調子を合わせること。他人の意見・主張等に賛同することとあります。
英語ではconformityです。

 

これは、「共感」とは全く違うことで、時折この意味の把握を混同してしまっているケースもあります。

 

セールス手法の1つとして、YesBut話法という手法があるのはご存知だと思います。相手の話を基本的にYesで受けて、「ちなみに」「例えば」「もし仮に」「ただ」等の枕詞を使ってその話の内容の反対のことを話し、相手に不快な思いをさせずに論点をずらすといった方法ですが、これは『同調』で受けているのであり、「共感」ではありません。

 

本質的なところを理解して頂き、少しでも皆様の集客やセールスのお役に立てて頂ければと思います!